Sens of Wonder
Sens of Wonder、なんて日本語に訳せばいいのかな、目から鱗の驚き、ちょっとオヤジくさいな(^^;、物事や世界を新たな視点から見れるようになった時の驚きや感動でしょうか。もしくは、新たな視点を獲得し以前の見方がなんか幼稚に見えるそんな時の事でしょうか。
子供の頃はこんな驚きしょっちゅうでしたが、大人になってもまだまだ遭遇する事があります。
今でも強烈に覚えていることは、6年ぐらい前に、夜中に天の川を見ていて、あそこが銀河系中心核かぁ~、そしてその中に自分がいるんだなぁなんて、いまさらながらに思ってぼけーっとしていたら、突然、平面にしか感じない星空に、奥行きが感じられ、銀河系の中にある地球ってのを実感、さらに、それに対して斜めに立っている自分が感じられて、しばらく感動に浸ってました。
それからは、星空を眺めるとこの感覚で見ることがしょっちゅうです。
プリウスでもそんな驚きがありました。それは、アイドリングストップ時の静けさ。普通の車だってエンジン止めれば体験できますが、普通はやらない。乗る前にある程度想像はしていたのですが、これを実際に体験すると、異次元、慣れてしまうと、逆に、普通の車の方がおかしく感じてしまいます。
と、ここまで書いてみて、これに関しては、ちょっとSense of Wonderとは違う気がしてきました。(^^;
さて、そんな驚きをよく味合わせてくれるのが、SF小説や、科学雑誌。
SF小説も、ピンからキリまでありますが、アイザック・アシモフや、アーサー・C・クラークなど、有名どころは、やはり感動させられます。
違う作者ですが、「τ0(タウ・ゼロ)」という作品もすばらしかった。
これは、ラムロケットで、他の星系に探査に行く予定が、アクシデントで、減速が出来なくなり、加速しかできなくなって、さぁどうしようという物語です。
ラムロケットは、宇宙空間に1平方メートルに一個という水素原子を大きな漏斗(実際には磁力線を漏斗代わりにする)で集めて、それを核融合させて推進力とするロケットです。なので、燃料の問題は無い。そこがこの物語の要ですね。
燃料の問題が無ければ、減速できないロケットは、永遠に加速するしかない。しかし、相対性理論が示すように、物体は光速を超えられないが、光速に近づくほど時間の進みが遅くなる。
そう、彼らは、非常に遅くなった時間の進みの中、宇宙の歴史を体験していくます。
ーーーーネタバレ開始ーーーー
その最中は、様々な銀河を横切るのですが、それが彼らには数秒にしか感じられません。宇宙船への衝撃もガゴーンってな具合です。そんな相対論的速度な物体に横切られた星系は大丈夫?と心配になってきますが、宇宙船の彼らにとっては一瞬の出来事ですし、自分たちの事で精一杯なので、気にしてられません。
さて、時が進み、殆どの星は燃え尽きて、ブラックホールばかりになります。さすがに時間の進みが遅いかれらも、銀河へつっこむ頻度が減ってくることで、宇宙が老年期を迎えている事に気がつきます。
星間ガスも少なくなって、ちょうど良いので、ラムロケットを止めて、宇宙船の修理もこのあたりでしたんだっけかな。
修理も終わって、さぁ減速だと思いきや、老年期の宇宙ではもう居住可能な星は少ない。さらに未来もないってことで、彼らは、宇宙は開いているのか閉じているのか、そう、永遠に膨張を続けるのか、それとも収縮していくのかが気になり始めます。
彼らの時間の進みは非常に遅いので、そうこうしているうちに、宇宙が収縮に転じている事に気がつきます。
このような宇宙を振動宇宙モデルと呼んだっけかな。これは、何度も宇宙はビッグバンとビッグクランチ(大収縮)を繰り返しているという説です。
ということで、彼らはビッグクランチを待つしかないのですが、宇宙自体が収縮するのに彼らはどうやって生き残れたのか・・・忘れちゃいました。(^^;
とりあえず、生き延びた後は、宇宙船の減速具合で、宇宙のどの年齢にも行ける事に気がつきました。
結局、その宇宙の最初の生命となり、十分発達していけるように、我々が誕生するような年齢より少し前(といっても数億年単位ですが)に落ち着くことにして、居住惑星を見つけてどんどはれです。
ーーーーネタバレ終了ーーーー
こんなスケールのでかい話があったかぁ~なんて、ワクワクしながら読んでました。
そうそう、これと似たような話がもう一つあって、タイトルは忘れましたが、
恒星に住む生命体が、その恒星の惑星の生命体とひと悶着した後、その恒星系丸ごと、加速して光速度に近づき、老年期の冷え切った宇宙まで行ってしまう。そんな話です。
最後は、冷え切った宇宙の中にポツンと一個だけ、宇宙が青年期の頃の星があって、周りを暖めている。そんな寂しいイメージが残っています。
さて、脱線した感がありますが、長くなったので、この辺で。
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