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2012年8月 4日 (土)

消費税に軽減税率がある場合の製品価格はどうなる?

消費税の軽減税率について前から疑問に思っている事があります。

たとえば、消費税が5%から10%になったときに啓善税率が導入されたとしましょう。
軽減税率で5%据え置きの商品があったとして、その価格はどうなるのか?

お店の消費税の計算は、こんな感じでしょう。

軽減税率無し
 (仕入れ価格+付加価値)×10%=消費税
軽減税率有り
 (仕入れ価格+付加価値)×5%=消費税

仕入れ価格自体にも消費税がかかっているので、
問屋には、以下の計算で消費税を払っていることになります。

仕入れ価格×10% or 5%=消費税

仕入れ価格の消費税率と商品の消費税率が同じであれば、

 商店が問屋に支払う消費税

   仕入れ価格×10%=消費税1
 消費者が商店に支払う消費税
   (仕入れ価格+付加価値)×10%=消費税2
 この商店が支払う消費税の式を展開すると、
   仕入れ価格×10%+付加価値×10%=消費税2

 となり、仕入れ価格の消費税がそのまま、商品の消費税に含まれています。
 商店主の消費税納税額は、仕入れで払った消費税分を引いた額を納税するので、過不足無く納税できます。
 納税額の計算式は以下です。

納税額 = 消費税2-消費税1

  これを上記消費税計算の式で展開すると、

納税額 = 仕入れ価格×10%+付加価値×10%-仕入れ価格×10%
        = 付加価値×10%

  見事、お店の付加価値分のみの納税となります。

仕入れ価格の消費税が5%で、商品の消費税が5%の場合も

 商店が問屋に支払う消費税
   仕入れ価格×5%=消費税1
 消費者が商店に支払う消費税
   仕入れ価格×10%+付加価値×10%=消費税2

この場合の納税額は、
  納税額 = 仕入れ価格×10%+付加価値×10%-仕入れ価格×5%
        = 仕入れ価格×5% +付加価値×10%

 となり、ちゃんと仕入れ価格の消費税率差分も納税される事になります。

さて、仕入れ価格の消費税が10%で、商品の消費税が5%の場合も考えると、

 商店が問屋に支払う消費税
   仕入れ価格×10%=消費税1
 消費者が商店に支払う消費税
   仕入れ価格×5%+付加価値×5%=消費税2
 そして、納税額は、
   納税額 = 消費税2-消費税1
        = 仕入れ価格×5%+付加価値×5%-仕入れ価格×10%
        = 付加価値×5% - 仕入れ価格×5%

 となります。
 すると付加価値の金額次第で、納税額は以下のように変化します。
 付加価値>仕入れ価格であれば、納税額はプラス。
 付加価値=仕入れ価格であれば、納税額0。
 付加価値<仕入れ価格の場合、納税額がマイナス。


 納税額がマイナスということは、税務署からお金をいただく事になります。
 これって、輸出戻し税と同じ理屈ですね。
 それも国内の取引だけで生じる。面白いですね。
 (しかし、まぁ、面倒な税制だ。所得税法人税一本でよくないか?)

 ということで、理屈上は、軽減税率5%の商品の値段は変わらないし、商店にリスクも生じない事になりますね。

 よく言われる、消費税分が価格に転嫁できない、転嫁させてもらえない場面。
 それをこれからよく考えてみたいと思います。

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