HGSTのHDDをTxBenchでSecure Erase
余っている2TB~4TBのHDD、邪魔だしまだ価値があるうちに売却と考えました。
その為には、まずは全セクター消去です。
ソフト的にセクタ書き込みで消去する手もありますが、折角なのでSecure Eraseを試しましょう。
TxBenchがSecure Eraseを実行できるようなので、試してみました。
(SSD向けのツールなようですが、Secure Erase Unit Commandの実行が出来さえすればよい)
ソフト的消去より、バスを使わない分、ちょっとは速いかもしれません。とはいえ、4~8時間はかかりますが。
以下は、実行結果
Manufacturer name | Model Name | Secure Erase mode | Result | |
WD | WD20EARS | Enhanced | Success | |
WD | WD30EZRX | Enhanced | Success | |
HITACHI | HDS5C3030ALA630 | Normal | Fail | Enhanced modeは未サポート。最後の方が消去されてない。 |
HGST | HMS5C4040ALE640 | Normal | Fail | Enhanced modeは未サポート。最後の方が消去されてない。 |
HGST | HDS5C4040ALE630 | Normal | Fail | Enhanced modeは未サポート。最後の方が消去されてない。 |
HGST | HDS724040ALE640 | Normal | Success | Enhanced modeは未サポート。 |
HGST(HITACHI含む)のドライブがFailする件は、多分、TxBenchの問題。
TxBenchは、HGSTのドライブが消去完了するまでの時間を510分と表示します。
この数字、ATA Idendity Device DataのWord 89と90のSecure Erase Unit Commandの終了までのEstimated Timeが、最大255=510分と同じ値。
以下はt13.orgのATA Command Set(ACS-4)からの引用。
仕様的には、255は508分よりかかる事を意味するのだが、TxBenchは510分と解釈しているため、510分が過ぎた時点で、失敗と判断(タイムアウト?)して終了するのでしょう。
実際、どこまで消去されているか調べると、HMS5C4040ALE640の場合、7814037168セクタ中6792708960まで消去されていました。
ここから本来何分かかるかを計算すると、
7814037168÷6792708960×510=586分
あと76分で完了だったと推測できます。
とはいえ、無条件に永遠に待つのも問題だし、SSD向けのツールなので、510分でタイムアウトとする作りこみは、ある意味納得出来る。
(510分の場合、実行前に予めどれだけ待つか指定させるようにする手もあるけど、TxBench掲示板は停止されており、お気楽に要望は伝えられないので諦めました。)
最後の方の消去は、Western Digitalの"Data Lifeguard Diagnostic for Windows"のQuick Eraseで消去する事としました。
とここまで来て、そういえば、このWord 89と90は、510分以上が指定できるように拡張されていた事を思い出しました。
以下は、t13.orgのATA Command Set -4 (ACS-4)からの引用。
ちなみに、HGSTのドライブ(HMS5C4040ALE640)がサポートするATA Command SetはACS-4。
ここはHGSTに頑張って、Extended Formatで報告してもらいたかった。
この拡張がされたのが、ACS-3。ACS-3は2010年頃か。
このドライブは2014年頃のもの。この時期でもExtended Formatで報告するのは怖かったのか、
それとも、7200rpm物は、510分以内に完了しているので、ファームウェアの共通化による評価項目の削減でこうなったか、さてさて。
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